正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 を観た感想

こんばんは。

今日は標題の通り、「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」を観てきたのでその感想を書きたい。できるだけネタバレはしないようにする。

 

私はこの映画を観て、人に夢を見させられるワガママが出来るようになりたいと思った。主人公鹿野(演:大泉洋)の生き方は現代人に刺さるのではないか。不覚にも泣いてしまった。

 

冒頭のシーンではボランティアで介助してくれている支援者たちに対して暴言を吐いたりきつく当たるシーンを見て戸惑った。だが、話が進んでいくうちに、彼がただワガママを言っているわけではないことが分かってきた。

 

彼がワガママに、というか自分の気持ちに素直に生きる姿勢というのは、同じ身体が不自由な障害者にとって励みとなると思う。夢を堂々と語る姿に、当時多くの障害者が勇気づけられたに違いない。だから、ワガママでも認められてきたのだろう。もっとも、実際の人物が本当にワガママだったかまではよく分からないのだが。

 

先日読んだ「セックスボランティア」という本では体の不自由さから性を諦めてしまう事例が多かった中で対照的だと感じた。
dramadmara.hatenablog.com

 

ところで、この映画は福祉の仕事をしている方と観に行ったのだが「家でここまでの介護をするのは大変。施設で介護することの何倍も大変だろう」と話してもらった。ボランティアは給料ももらえないのになぜこんなに熱心にできたのだろうか。

 

きっと単なるワガママではなくて、人に与えているから釣り合いが取れているんだろうと思う。人間ってやりたいことを追いかけている人を応援したくなることあるじゃない。きっとそれだけではなく愛嬌もあったのだろう。

 

そして、夢を語り努力している鹿野を見ていると夢は叶えることだけがすべてではないという気がしてくる。夢を叶えるために頑張っているその時間こそが尊いのかもしれない。これは自分の中では新しい考えというか、結果こそすべてという価値観を壊されそうになった。

 

多くの人は、田中(演:三浦春馬)のように身体は自由でも、心が不自由だと思う。色んなしがらみから抜け出せなくて、行動の範囲が狭まってしまう。

この二人が対比されていると思うんだけど、どちらを選びたいかではなくて心も体もできるだけ自由でありたいと思った。

 

ところで三浦春馬さんってこういう迷う描写が多い人物を演じるのとても似合うよなぁ。オトナ高校のときも思ったけど。

 

観に行くときの注意点として、下ネタもあるので一緒に観に行く相手は考えた方が良いかもしれない。