正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

釣りで優しさを知った

昨日、職場の釣り大会があった。

 

結果から言うと坊主だった。

釣果は0。永遠の0。釣り初心者だから仕方ないと思うことにしたが、同じく釣り初心者の子が普通にたくさん釣ってて笑ってしまった。

 

これはかなりショックだった。1匹くらい釣れるだろうと甘く見ていた。なにせ参加費2,000円である。2,000円払って朝早起きして何もなく帰る……。

 

何人かずつに分かれて船に乗って釣りに行ったのだが、岸まで戻ってきてしばらくして同乗だった上司の言葉が頭に残っている。

 

「今回はみんなあんまり釣れなかったらしいし気にしなくていいよ 次リベンジだね」

 

今思うとこの上司には竿を貸していただいたり釣りのことを教えてくれたりとかなり手をかけていただいた。

 

「2匹あげるよ 家で食べてみたら?」

 

こう言ってくれた先輩もいた。しかし、受け取れなかった。受け取れなかったのは、欲しかったのが魚じゃなくて「釣った」という経験・事実だったからだろう。それにしても子供である。

 

帰ろうと車までトボトボ歩いていたら、通りがかりのオッサンに声をかけられた。

 

「兄ちゃん、えらい身軽だな どれだけ釣れたんだ?」

「0です」

「0!そいつぁ情けない 40匹採った奴もいるのに」

 

上司の言葉が優しい嘘だったことに気付いた。と同時にここまで気を使わせて申し訳ない、恥ずかしい気持ちになった。そんなに沈んでたかなぁ。

 

上司や先輩の優しさには本当にありがたいと思う。また、手痛いときこそ胸を張らないと周りに気を使わせてしまうということを学んだ。