正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

これからのチーズバーガーの話をしよう

こんばんは

 

チーズバーガーをご存知だろうか。

マックやロッテリアで販売している、バンズでハンバーグ、チーズ他具材を挟んだファーストフードだ。たまに無性に食べたくなる。

 

先日auのスマートパス会員向けにダブルチーズバーガーの無料クーポンが配信されたため、ダイエットへの誓いもむなしくマクドナルド店舗へ駆け込んだ。

 

こういう乞食イベント(と呼んでいる)は大体お客さんがいっぱい並んで、タダでもらえる代わりに時間を損することが多いので基本参加しない。だが、今回はマクドナルド。店舗数が多いこと、しかも1日だけでなく3日間使用できた(回数はもちろん1回)ため、ほぼ通常と同等の待ち時間だった。

 

マクドナルドはいつ来ても同じものが食べられる点が良い。もし海外に行って食べるモノに困ったらマクドナルドに行こうと思う。

 

さて、今回焦点を当てたいのはダブルチーズバーガーだけではなくチーズバーガーだ。実はダブルチーズバーガーを食べているときにチーズバーガーと値段を比較したらどうなるか気になった。

 

ダブルチーズバーガーは320円、チーズバーガーは130円。

 

ん??

 

チーズバーガー2個の方が安いのか?

 

実はこの比較は他サイトでも行われている。

【謎】マクドナルドに聞いてみた! なぜ「ダブルチーズバーガー1個」の価格が「チーズバーガー2個」よりも高いのか? | ロケットニュース24

 

記事内容についてはチーズバーガーとダブルチーズバーガーの値段、味の差異についてマクドナルドに問い合わせたという内容。

そこではチーズバーガーが特別に安いと表現されている。

 

本当にそうだろうか?

 

私はここであえてハンバーガーとチーズバーガーの比較を行いたい。いや、本来論ではこの比較が必要だろう。というのも、ダブルチーズバーガーはチーズバーガーの販促材料ではないかと思うからだ。これだけだと何を言っているのか分かりにくいので順を追って説明する。

 

ハンバーガーは100円、チーズバーガーは130円。普通に考えて薄っぺらいチーズが入るだけで材料費が30円上がることはないので30円からチーズを差し引いた額がほぼ利益に加算される。作る手間もチーズを加えるだけで、作るのにかかる時間も差がほぼない(あったとしても労働費に反映すると誤差レベルだと思う)。

 

要はハンバーガーよりもチーズバーガーの方がマクドナルドにとっては利益につながるのではないかと思う。客のあらゆる選択局面でハンバーガーよりもチーズバーガーを選んでもらえた方がマクドナルドは嬉しい。しかし、特に腹を膨らませることを目的とした消費者層はハンバーガーでもいいと判断するだろう。この消費者層を相手取る前提のもと話をしていきたい。

 

ここで一旦ダブルチーズバーガーが存在しない世界を考えよう。当然そのような消費者層はチーズバーガーではなくハンバーガーを選ぶ。チーズバーガーに130円も払う気になれないのだ。

めちゃくちゃ貧困な設定だけど、高校生とかこんなもんじゃないかなぁ。

 

そこで件のダブルチーズバーガーとチーズバーガーの比較の話になる。ダブルチーズバーガーが存在する世界に話を変えよう。

ダブルチーズバーガーを買うよりチーズバーガー2個の方が得。この認識が広がればチーズバーガーの購入量が増える。構造について説明する。

 

品目間の競争構造が「ハンバーガーとチーズバーガー」から「ハンバーガー、チーズバーガー、ダブルチーズバーガー」に変化している。

 

つまり

ハンバーガー>チーズバーガー だった品目比較が

ハンバーガー>チーズバーガー>ダブルチーズバーガー となる。

 

相対的にチーズバーガーの立ち位置が上がっているのだ。

機能的に劣っている商品を高めに売る(ここで言う機能は安く空腹を満たすことと見ている)ことでハンバーガーを選択していた人間がチーズバーガーに流れる可能性が高まる。

 

このような販売の仕方をおとり戦略と言う。おとり戦略では消費者にとって損な第3の選択肢を導入することで、もともとあった商品のうち単価の高い方が選ばれやすくなる。もう一つ、分かりやすくワインバーで例を示すと

 

ワインA1,000円、B1,500円しか提供しない場合、客がワインに詳しくなければ大方Aを選ぶ。

しかし、ワインCが2,200円で提供されると比較はA,B,Cの間で発生し、ワインBが魅力的に見えてくる。

 

実はこのようにモノを販売する業種ではおとり商品の設定が難しい。なぜならばサービスと違い、物体として提供できなくてはいけないからだ。物体がそこに存在する必要がある。

 

上のワインの例で、ワインCを高めに売るとしてとして、ワインCが実際に注文されてしまう可能性があるのだ。なくなってはおとりになることができないので、Cがなくならないように在庫を抱えることになる。詳しく述べないが、在庫はリスクが大きい。

 

しかし、ダブルチーズバーガーは分量が異なるが、材料はチーズバーガーと同じである。異なるのは包み紙くらい。そしてバーガーは各店舗で作られている。つまりこのダブルチーズバーガーは在庫リスクがない(正確には商品の形で滞留しない)のだ。

 

 

まとめると、ダブルチーズバーガーといういつでも用意できるおとり商品により、ハンバーガー優位の状況からチーズバーガーを選択する余地が出てきたのではないかと主張したいのだ。

 

粗利益が10円でも上がればマクドナルドの規模を考えれば利益額は大きな差が生じるだろう。もっとも、品目ごとの売り上げなど私には確認できないため予測の域を出ない。しかし、細やかな販売戦略である可能性はある。

 

腹減ったしマクドナルド行きたくなってきた。