正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

昨日の将棋を局面図で考える回

こんばんは。

 

昨日は石川県まで将棋を指しに行ったので、その振り返り。

 

大会はアマ王将位北陸大会。居住地等の要件がないため、北陸だけでなく、全国から強豪が集まる大会だ。

会場はいつもの会場ながら、県外の大会に出るのが久しぶりなので、グーグル先生に聞きながら向かった。道中ラムーを発見してテンションが上がったのを覚えている(帰りに絶対行くと決めた)。

 

会場に着くといつもの石川県の運営の方々。将棋人口がそこそこいるからか、運営がスムーズだった。

 

方式は30分切れ負けの北陸らしさ溢れるルール(偏見)。いや、北陸は切れ負け多いやろ絶対。

他の対局では時計のたたき合いがあり、「将棋では勝っているのに」というボヤキも聞こえてきた。北陸の将棋指しがそれを言うのか……と思ったものだ。

 

初戦はKさんという方。大学生みたいな若い見た目の方だった。

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先手(自分)早石田の出だしから相振り。

次に8四銀と出る手があるので8五歩と打つか迷ったものの、攻めを敢行……できなかった。

 

9五歩同歩9二歩同香で下図。

 

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ここで5六角が読み筋で、8二銀と引くのは8四歩、8四銀には同飛同歩9二角成の予定だった(あとは7四歩?)が、後者の変化に自信が持てず、この局面で(は?)6五銀と指した。アホ。以下、銀桂と角の二枚替えになり、終盤に妖しい手を連発したものの、追いつけなかった。

 

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この攻め方、将来金と桂馬が入るんだけど、馬、桂馬、金で寄せきるビジョンが見えなかった。

 

調べたところ、相手の方は去年の石川県の県代表らしい。

我ながらネトスト力が強い。

 

2戦目。石川県の強豪っぽい人。調べたらちゃんと強豪だった。ネット社会の良しあし。

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この局面、実は類似局面をかなり指していて、駒組に何の疑問も持っていなかったんだけど銀上がりがあかん手。3筋5筋の歩を切られて行き場所のない歩越し銀が上手く使えず作戦負けに。

 

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上の図から、銀損の無理攻めを敢行。相手の方が丁寧に受けようとしたのでグダったものの、差が縮まらない進行。最後は一手違いの形だけ作らせてもらった。投了。

 

負けたあとは強豪の将棋を眺めていた。次のブロック大会に向けた戦型チェックをしていたが、何の成果もありませんでした。皆さんもしかして何でも指される?

 

本筋には関係ないが、大会会場では昔馴染みの子供がいた。いや、もう高校生なのだから子供というのも不思議なのだが。

 

彼は県外から遠征してきた強豪を一人しばいていた。終盤だけ見ていたが、最終盤に敵陣に放った金が相手の寄せを制約する好手(局面図なし)で、身長だけじゃなくて将棋も成長している。

月日の流れを感じて吐きそうになった。GG

 

ずっと立ってるのがつらくなったので、会場を退出して地元に帰った。ラムーに寄るのは忘れていた。

 

夕方はたまにいく将棋道場で、練習将棋を数局。

最近私は四間飛車穴熊を勉強しているのだが、驚いたのが下の局面である。

 

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私が四間穴を指すと、ほぼこの局面になるのだ(相手の金の位置に違いがあるが)。何が言いたいかというと、四間穴を持ってのこの局面の誘導力が高すぎる。

勢いで指してたけど、研究した方が強い将棋だと思う。この将棋を研究すれば、格上にも一発入るのでは?という気持ちと、格上はこれを避けるか、同じように研究するんだろうなという気持ち。

だから、四間飛車穴熊を採用するならば、この局面を研究するのと同じように、他の作戦(銀冠やトーチカ、急戦等)の研究をする必要がある。次の大会には間に合わないが、10月までには間に合わせたい。

 

最後にこの局面。道場のおじさんと指した将棋。自身がおじさんになるにつれ、周りのおじさんをどう形容すべきか分からない昨今。

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ここで3七桂と指した。狙いは次に2五桂同桂2六歩とついて桂馬を交換しつつ歩得することである。

 

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桂馬だけで位を支えているときによくある手筋で、駒落ちの上手を持っているときや、対抗形でよくある筋だが、穴熊でやったのが良くなかった。

桂取りについた歩をかわして端に桂馬を成るのが好手(全然見えていなかった)。当然香車で取り返すが、冷静に下の図を見る。

 

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この局面、振り飛車が歩を得しているが、それ以上に損している。(桂馬を抜きにして)形だけ見ると、居飛車銀冠が振り穴に2筋の歩をつき捨て、1筋の香車の頭に歩をたたいて吊り上げたものと同じだ。そんなことされたら普通は駒台に歩が2つあるはずだが、1つしかない。なんで?

1枚歩を得する代わりに、2枚分の働きをされている。

桂馬を跳ねる行為自体が自玉を薄くするのに、先手は自分で手をかけてこの局面を作っているのである。救いようがない。

 

代案としては、相手の角が上がる前に桂馬を跳ねることだと思う(四間飛車穴熊VS銀冠の手筋を応用)。まぁ、そもそもしない方が良い説もあるけど……。

 

大会を総括して

序盤で作戦負けというパターンが最近多すぎる。これを何とかしない限りは「終盤力の差で負けた」なんて言い訳すらできなくなる。勉強するしかない。

 

例によってオチはない。