正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

久しぶりに将棋大会に出場したという話

こんばんは。

 

まずは謝りたい。

いたるところで将棋の県代表を獲得したという話をしたが、前提条件を伝えていない。

①朝日アマ名人戦の予選(次に地方ブロックの予選があるため全国直通ではない)

②県予選の参加者20名うち、2名が代表(!)

③超変則的な大会ルール(運営)

 

上記を踏まえ、この県代表が誇るほどのことかは審議が待たれる。

 

「いやいや、20人といってもつえー奴がごろごろいる20人だろ?」と言ってくれる人もいるかもしれないが、そんなことはない。せいぜい強いのは5~6人くらいである。残りは私を含めてエンジョイ勢だ。しかも、変則的なルールにより、ほぼ必然的に山に偏る仕組みなっていた(ちなみに私は強い人が少ない山にぶちこまれた)。

 

前置きが長くなったが、本大会の変則的なルールと対局の概要について記事にしたいと思う。なお、この記事は主観を交えながら、思い出したままに記載しており、分かりにくいことを申し添えておく。

 

1大会の進め方について

まず、大会開催前に共有されていた概要を紹介する。以下のURLの通り。

toyamashougi.sakuraweb.com

最近はこんなこんなサイトまであるんだね(めっちゃ良いと思う)。ここではスイス式4回戦と表記されている。

 

ところが、大会運営の方が配っていたチラシでは、「スイス式」のあとに(変則)という文字が手書きで加えられていた。この(変則)が大会当日に波紋を呼ぶことになる。

その他いつもの大会と異なる点としては、大会開始が午後であることだ。初めて知ったときは「これ、何時に終わるんだろう」と思ってしまった。ちょっと参加を躊躇ったのは秘密である。

 

大会当日は暑かった。会場の公民館は駐車場が少ないこともあり、早めに会場に着くようにした。停められたのだが、人によっては最初から駐車を諦めて公共交通機関で来られた方もいるらしい。実際駐車場はほぼ満車。

 

会場に着くといつもの面々……というわけではなく、知らない人ばかりだった。大会に出る頻度が減ってから知らない人が増えた。よく分からんけど富大生が集まってドヤドヤ語っていた。なんか強そう(KONAMI)。

 

この大会はアマレンのレーティング大会でもある。そこで大会申し込み時にはレーティングを持っているかの確認、持っていない場合は仮レートの設定が必要で、受付には時間がかかる。そこで、参加費の支払いは1回戦終了後に行うこととなった。

スイス式は負けても帰れないから、これに関しては別に悪くない判断だと思った。運営が2人と少なくても、スムーズに開会時間に間に合わせるためだろう。

 

ちなみに自分のレートは1800くらい。そんなにあったのか。

 

全員のレートが調整されたあと、開会。

運営のあいさつとともに、スイス式(変則)のルールについて説明された。

この大会で言う変則とは……

・大会の1回戦はレート順にあたりを決定(通常のスイス式)。

・2回戦以降は通常のトーナメント。

・2回戦のあたりは1回戦の勝敗とレートの高低によって決定。勝った人はトナメ参加、負けた人でもレートの高い順にトナメに組み込まれる。

 

この方式の良いところは大会の進行がスムーズな点である。通常のスイス式であれば全員の勝敗が明らかにならないと次のあたりを決められないのだが、これならば全員の歩幅を合わせるのが1回戦だけで良い。ただ、通常のトーナメント方式での進み具合とどう違うのかが上手く理解できない。

 

大会方式の説明後、会場からはあれやこれやと声が聞こえたが、取り立てて異論を申す人はいなかった。

 

1回戦の結果、レートの高い方がすべて勝った。その結果、レート上位16名でトーナメント山を作成、残り4名はトーナメントに参加できない代わりに慰安戦を行った。

 

私はここで3つ引っかかった。

1つは「1敗した」+「他者よりレートが低い」というだけで代表になれなくなる人がいる点である。上記の「残り4名」がこれにあたる。

この県の通常の大会では4人一組のリーグの1勝抜けの予選→トーナメント という流れなので、1敗しただけで可能性が潰えることはない。

まぁそこはスイス式も実質的に変わらないから良い気はする。

 

2つ目。本大会は最初から4回戦で代表を決めることとなっている。今回は20人だったから勝った人(やレートの高い人)から順に16人を選出し、ちょうど4回戦で終えることができたが、例えば40人参加していたらどうしていたのだろうか?

 

3つ目。トーナメント表の作り方である。2人の代表を選ぶために、2つの山に分ける必要があるが、その分け方が問題。今回はレートが高い方がすべて勝ったこともあり、山ごとに参加者の強さが異なる。

2回戦の組み合わせを下のように記載。

(〇位はレートの順位、〇位-×位はあたりを示す)

山1

1位-9位、5位-13位、3位-11位、7位-15位

山2

2位-10位、6位-10位、4位-12位、8位-16位

 

分かりにくくて申し訳ない。今回については、奇数順位の人が山1、偶数順位の人が山2に分けられた。

はっきり言うと山2の方がレベルは低かった。また、当然ながら、山1と山2それぞれで参加者のレートを合計したら、明らかに山1の方が大きい。私が入ったのは山2である。

 

そんな引っかかりを心に残したまま対局していた。

ちなみに、1回戦では年齢不詳のある男がおじさん相手に必死に遅延行為をしていた。局面は優勢ながら、決めに行かず、ひたすら相手の駒を拾い続けていた。

おじさんも決して投了せず、まるで二人で示し合わせているかのようにひたすら将棋を長引かせているのである。大会方式をいくら変えようとも、進行はやはり参加者次第なのだと思わされた。

なお、おじさんは「投げ時を見失った」との弁だったが、手数の数だけあったと思う。

 

その遅延局がなかなか終わらなかったこともあり、アンケートが行われた。内容としては「大会の会場はどこが良いか」、「大会は弁当がついた方が良いか」といったことについて答えるものだ。設問が恣意的だったが、アンケートを取ることは素晴らしい取り組みだと思う。基本的には主催者の都合で決まっていた部分について、参加者目線で意見を伝えられるからだ。回答が20人と少なかったのが残念だが……。

机に広げられたボールペン。会場人数に対して多すぎる。もっと参加者は多い予定だったのかもしれない……。

 

皆がアンケートを書き終わったころ、遅延局が終了し、すぐさま2回戦の組み合わせが作られた。この大会方式のメリットをかき消すほどの遅延だった。この時すでに14時を超えていた。

 

大きな問題はここからである。

2回戦の組み合わせが発表され、着座した段で運営の方が放った言葉が衝撃的だった。

 

「さっきの対局で負けたにも関わらずトーナメントに参加している方~!負けたのにトーナメントに参加してる方いますか~?手を挙げてください~!」

 

何事かと思った。

 

「負けたにも関わらずトーナメントに参加している方はハンデとして持ち時間を5分減らしたいと思います!」

 

会場が「?」で包まれた。

曰く、1勝者VS1敗者の組み合わせの場合は、1敗している側の持ち時間を5分減らすということらしい。

先のURL然り、チラシ然り、持ち時間15分の秒読み30秒と書かれている。2回戦が始まる直前に新しいルールの通達。

 

どよめく会場。集まる視線。止まらない説明。

 

口を開いたのはカレーうどんのおじさん。

界隈ではカレーうどんを振舞う人として認知されている人である(いつか食べてみたいものだ)。正直何を言ってるかちゃんと聞こえなかったこともあり、想像で補っているところもあるが、発言の概要は以下のとおり。

・そんなルールは聞いていない

・1敗者が不利じゃないか?

 

ちなみにこのカレーうどんおじさんは1勝者である。彼はルールが有利になる立場だが、それでも苦言を呈したのである。

このハンデ(?)の是非はともかく、事前の通達がなかった点は残念だった。あと、そうするなら時計は事前に設定しておくか、あるいは設定するよう周りに手伝いを求めて良かったと思う(時計の設定に時間がかかって2回戦の開始が遅れたので)。

 

余談。後に聞いた話だが、参加していた子供の保護者は「自分で組み合わせを決めたはずなのに、なぜ「負けたにも関わらずトーナメントに参加している方~!」と確認しているのか」不思議に思っていたらしい。この県将棋界はそういうところです。

 

剣吞な雰囲気になりながらも、なんだかんだ受け入れるのが県将棋界のメンバーのすごいところ。慣れなのか、ハンデなぞ関係ないということなのか。

 

そんなこんなで、この変則式のルールにより、あたりがかなり楽だったこともあり、代表になった次第である。

強い山、弱い山があったという意味で、私の代表はルールによる産物と言って差し支えない。運だけ県代表、爆誕である。

しかしこのルールを次回以降も採用されては困る気もする(今回は得だったが、次回は立場が変わるかもしれない)せめて山の組み方だけでも工夫できないだろうか?

 

2将棋の振り返り

申し訳程度に指した将棋を振り返る。

 

1局目は大学生。

戦型は三間VS中飛車穴熊

よく分からない形になったものの、左穴熊に負けることがあまりないので気楽に指した。中盤の入り口で細かく動いて微妙にリードを稼ぐも、絶妙に方針を立てづらい形。技をかけようとしても妙にかけられない。

終盤良くなるも、一手戻すべきところで戻さなかったために詰むや詰まざるやの展開に。最後は相手が受けを怠ったところを即詰みに打ち取った。勝ち。

 

2局目は中学生?名前が難しくて書けない。

戦型は三間飛車VS左美濃棒銀

左美濃棒銀の組み合わせって上手く指すのが難しい気がする。初心者っぽい感じだったのでボロボロ駒得してスパッと決めた。遅延はしなかった。

 

3局目は本大会最高齢の69歳の方と。

戦型は石田流+穴熊VS銀冠

石田流に対し飛車を7筋に置く通称「土下座飛車」で対応されたので、穴熊に固めてからドン!本組に組んでいたので、97の角が寄せに抜群に効いた。快勝。

 

4局目は社会人?の男性と。

戦型は三間飛車VSエルモ囲いからの力戦

急戦模様だったので金を67に上がって受けたが、それを見て相手は玉を固めていく。エルモが元なのでそんなに固くならないが、こちらも美濃を決め打ちしており、金が離れていることからなかなか固くならない。おそらくお互い不本意な形。

こちらの動きすぎで陣形がバラバラな状態で終盤に突入。形成は劣勢だったが、相手の手に乗じて罠にハメ、王手銀取りをかけて逆転。

それ以降はこちらが攻めて相手が受ける展開。相手の時計が落ちてこちらの勝ち。

 

ブロック大会では罠にはまってくれることはないと思うので、こういう指し方はこれ以上できない。真面目に将棋するか。

 

例によってオチはない。