こんばんは。
とある論文(?)を見つけ読んでいたのだが、なかなか面白かったので紹介したい。
広島大学心理学研究という冊子に載っていた「恋愛における告白の成功・失敗の規定因」というものだ。
恋愛における告白の成功・失敗の規定因 - 広島大学 学術情報リポジトリ
告白の成功率を扱った先行研究に対し、対象を大学生だけに絞り、新たに二人の年齢差、相手が好意を察しているか、個人特性などの項目を追加して調査を行ったものだ。
なんと!告白するときは相手の好感度が高く、しかも相手や自分の家で告白した方が成功率は高いのだ!
……それって始まる前から勝ち確定じゃない?
サッカーで行ったら2-0の状態からだったら勝ちやすいですよ!みたいな話じゃない?日本はW杯で負けちゃったけどさ……。
まぁ要は事前準備というか、告白までに関係を構築しておく必要があるってことなんだろうね。考察の部分でもそんな感じで触れられていた。
ではその関係構築に向けて、告白までにどのような行動をとっていくべきかということもこの論文では触れられている。
二人で遊びに行く、二人で食事をする、用もないのに会う、親に会わせるといった行動が告白の成否に有意に影響しているとのこと。ただし、親に会わせるという行動は失敗群の方が割合が高い。
他にも傾向についてみている。特別な用がないのにメールする、相談事を聞いてあげる、子供の頃の話をする、肩や体に触るといった行動は成功群で高く、逆に個人的な悩みを打ち明けるといった行動は失敗群で多い。てっきり悩みをうちあけた方が自己開示していて親密になれるのかなーと思っていたけどそうでもないようだ。
このような行動を3か月未満という短い期間でこなし関係を急速に深めるのがポイントだ。この論文では短期で決着をつけた方が良いという風に解釈できる(と思う)。あと、先行研究と一致する部分は大きくて面白いと思った。先行研究とは時代背景が異なるはずだけど、それでも一定の結果に収まるとは。人間の心理って周りの技術進歩があっても大して変わらないものなのかもしれない。
ただ、この研究は対象が社会人だったらまた違った結果を見せてくれるかもしれない。大学生なら3か月で急速に関係を深めるとか同じ職場だとかよほど時間に余裕ある状態でもないと無理じゃない?
社会人には社会人なりの最適解があるのではないだろうか。
それにしても、こういう論文面白いからもっと読んでみたいと思った。