正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

知らない人から結婚を祝われた話

こんばんは。

 

最近、知らない人からメールが来るようになった。といっても、向こうは私の事をよく知っているようなので、知り合いなのかもしれない。


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見切れているが、標題にはご結婚おめでとう御座います!と書いてある。

差出人のタカヒロさんは私の結婚を祝ってくれるらしい。

アツシさんと一緒に祝ってくれる。「アツシ」という名前で思い出したのは大学将棋部の先輩。

懐かしい名前だなーと感慨にふけってしまった。アツシさんは今も元気にやっているのだろうか?おっとりした先輩だったが、それでも最後の学年では主将としてみんなを引っ張っていた。面倒見のいい先輩。

 

そんなアツシさんの名前を出したのだ。タカヒロさんは私の知り合いなのかもしれない。そんな気がしてきた。

スケジュール帳をめくる指が跳ねる。

 


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予定を確認しつつも返事を送るのを忘れていた。30分後、タカヒロさんから催促の連絡がきた。

「アツシさんが日にちどうなったって言うので…」とあるが、アツシさんはそんなにせっかちな方だったろうか。おっとりというか、ゆったり構えているイメージの人だ。

昔のアツシさんならば30分も待てずに催促するなんてことはよほどのことがなければしない。

しかし、時の流れが人を変えてしまったのかもしれない。

社会人としての生活。

レスポンスの速さは非常に大事だ。そんな社会でもまれているうちにアツシさんが変わってしまったとしたら、それはすごく悲しいことだと思った。

 

人は時には抗えない。

 
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1時間ほど経ってから、タカヒロさんから追撃メールが来た。仕事中だったから返信できなくて申し訳ない。タカヒロさんはせっかく調整役になってくれているのに。

 

将棋部のメンツとは少なくとも1年以上は会っていない。

私は自分のアドレスを変えたことすら忘れているが、タカヒロさんは食事会をつい最近のことのように覚えてくれているのだろうか?

 

だとすれば一方的に忘れている自分が恥ずかしい。こんなにちゃんと覚えてくれているのに……なんだかタカヒロさんを裏切るようで、忘れたとは言いづらい。

「この携帯、タクミさんの携帯で間違いないですか?」

今日から私はタクミだ。

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確かにマスコミになんやかんやと騒がれては困る。結婚した時には地方新聞くらいには載ってもいいと思っているけどね。

 


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日が明けて。

タカヒロさんから謝られた。返信しない私が悪いのに。

どうも私はタカヒロさんと一緒に仕事をしていたらしい。

やっと点が線につながった。

タカヒロさんは大学将棋部の関係者ではない。アツシさんとはどのような関係なのだろう?

交換した名刺にはタカヒロさんもアツシさんもいない。ちゃんと管理しておくべきだった。誰か分からないまま。

 

それにしても、自分のことを兄貴のように慕ってくれている人がいるなんて、なんだか嬉しいね。

 


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確かに仕事は(出来はともかく)即レスの精神でこなしている。だから誰にでも返信は早くするし、それはきっとタカヒロさんにも同様だったのだろう。

しかし、できないときはできない。

そう、このアドレスは私のアドレスだ。間違いない。私らしいアドレスとは何なんだろう。ところでなんで急にタクミと呼び捨てになっているんだろうか。

 
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私はタクミだし、決して間違えていない。不安にさせてしまう男ですまない……。

どうでもいいが、このメール文からはかなり強めの非モテ感が伝わってくる……!

 

 

 

なんかこうやって迷惑メールを見ていると追撃LINEとかって本当に気持ち悪いというか、怖いんだなって思う。返す気なくなっちゃうよね。

 

メールの日付が未来だし、この頃には私も本当に結婚できているのかもしれない。

 

例によってオチはない。