正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

コミケの戦利品紹介 ~半額日誌~ みんなも半額弁当ゲットだぜ!!

今回は今日のコミケで手にした戦利品の一つである半額日誌という書物を取り上げたい。

 

その前に、この記事を読む皆さんは「半額」という言葉に対してどのようなイメージを持っているだろうか?

「お得」「賞味期限が近い」「卑しい」

いろいろだと思う。

 

この半額日誌は過去にも同様のシリーズがあったらしく、残念ながら今回の新刊のことしかわからないのだが、近年、半額は「食品ロス軽減による社会貢献」へとイメージが刷新されている。そのことについてこの冊子では説明している。

 

なぜ手にとったか

タイトルに惹かれたのが理由の一つ。

私が大学生のころに放送を毎週楽しみに待っていたアニメ「ベン・トー」を思い出したのだ。半額という言葉から、当時の楽しい気持ちが呼び起こされたのだ。

私が大学生のころは近くに西友(スーパー)があり、そこを主戦場とし争奪戦を行っていた。

その日の天候、曜日ごとに異なる半額神(半額シール貼る店員さん)、ハーフプライスラベリングタイム(半額シールを貼る時間帯)をある程度頭に入れてその日の戦場を選んだ。もちろんそんなことをするのは私だけではない。他の狼(半額弁当を取り合う人)も同様に行っていた。

 

半額弁当を取り合う自分をベン・トーのキャラと重ね、その憧れを胸に半額弁当を取り合った。取れた時は喜び・興奮で鼓動が速くなった。半額になろうがなるまいが味は変わらないのに、数日ぶりに食べるご飯のように美味しかった。

 

半額弁当を勝ち取るために必要なのは運だけではない。努力の積み重ね、そしてその先に待っている運命。

ただただ楽しかった。お得だからやるのではない。そこに満足があるからやったのだ。

 

長くなったが、ともかく私にとって半額(弁当)は思い入れの深いワードだ。

体裁

11Pのコピー本で、100円だった。

著者は半額研究室。

章立て

第1章「はじめに」で近年の半額を取り巻く社会情勢

第2章「期限切れ商品の扱い」で消費期限、賞味期限と商慣習

第3章「食品ロス問題の解決策」では情報化社会の進展による半額の情勢変化

第4章「半額十か条」では半額品をゲットするときの心構え?

について解説・説明されている。

 

多分、既刊で半額品の奪取方法みたいなことは解説されているのだろうと思う(推測)。

 

キーワード

ズバリ「半額」!

と言いたいところだが、「社会貢献」や「食品ロス」が相応しい気もする。

この冊子では値引き販売を手助けするアプリとして「NoFoodLoss」や「TABETE」を紹介している。

www.nofoodloss.com

tabete.me

 

この冊子の骨はやはり社会貢献に半額が役立ち、食品ロス軽減というプラスのイメージへ転換しているということだと思う。

 

感想

感想は2つ。

一つ目。言い方を変えるだけでもののイメージは変わってしまうんだなーと思った。

正直に言うと、ベン・トーごっこをしていたときは引け目があった。他人から見たらどこか卑しい人間に見えてしまうのではないか。「半額品漁り」なのではないか。そんな不安があった。

援助交際パパ活に、出会い系もマッチングアプリに変えることで大分イメージが変わって世間から受け入れられるようになった。

それと同じで半額品も社会貢献としての要素を強めることで半額品漁りから食品ロス軽減へと変わり少しずつ受け入れられている(だから上のアプリが生まれたのではないだろうか)。今は過渡期なのかもしれない。

 

二つ目。今までの楽しかった半額品の取り合いはいつか無くなってしまうかもしれない、そうなったらそれはすごく寂しいと思った。

上で挙げたアプリが浸透すれば、今までより簡易に半額品を手に入れられるようになる。

店舗に半額品があると分かって取りに行く形や事前入金をする形。

それはあまりに平和だし、良いことだと思う。

でも、それは私が本当に求めていたものではない。

 

事前に練った戦略、戦場に到着してからの争奪戦、そして最後は運命に託す。

 

これこそが私の求める半額道。自己満足でしかないかもしれないが、アプリでのマッチングが増えてしまい、現場で半額品を手に入れる喜びを味わえる機会がなくなってしまうのではないかという不安が生まれた。

 

3Pに著者の観測が書かれている。

とはいえ、実店舗での半額ゲットがなくなるわけではありません。定価の商品が並んでいる中から、半額シールを見つけ出し、実際に手にしたときの嬉しさは不滅でしょう。

「半額日誌」3Pより引用。

 

 

 

そうだよね、マッチングアプリが蔓延ってもリアルでの恋愛は色褪せない。半額品もそれと同じだ。半額シールを見つけ出したときの喜びは色褪せない。

 

ちょっと救われた。

年始は特に売れ残りが多い。久しぶりに戦場へと降り立とうと思う。

 

例によってオチはない。