正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

婚活と行政

「誰か!誰かこのブログの読者の中に行政主催の婚活イベントに参加したことのある方はいませんか!?」

いなければ助かる。なにせ今回は行政主催の婚活イベントの話をするわけだが、私自身は行政主催の婚活イベントに行ったことがない(参加申し込みのメールは出したけど返事なし、もしかして期限過ぎてたのかな?)。

 

今までに参加した婚活イベントはせいぜい、一軒のチェーン居酒屋で席をグルグル回るパチモン街コンが限界である。

お見合いパーティー・婚活パーティーのイラスト

居酒屋1軒規模の街ってなんやねん。

 

閑話休題

 

行政は婚活支援をするべきではない。もっと他にお金をかけるべきところがある。というのが今回の主張である。なので今回は婚活と○○シリーズとは毛色が異なる。今までのシリーズでは「婚活するなら○○すべき!」と婚活をする方向けに書いていたが、今回はそうではない。

 

「行ったこともないのにケチつけるな!」と言われそうだけど、言葉は飲み込んでほしい。

 

今回の記事の要約

・行政の婚活事業の目的は税収増ではなかろうか。

・婚活事業は成婚数を指標にするのではなく、定住率を指標とすべき。

・婚活事業よりも生活基盤の整備の方が重要。

婚活事業の行政の目的

行政が婚活事業を立ち上げるのはなぜだろうか?

その答えの一つとして、人口減少という問題を抱えていることが挙げられる。そして世帯の維持・増加が課題となっている。

私の住んでいる県でもそうなのだが、人口減少が著しい自治体ほど婚活パーティを定期的に開催している。

 

人口が減少すると何がいけないかというと、税収が減る(もちろんそれ以外にもあるけど、代表的なところをあげておく)。税収がなければインフラの整備といった自治体の基本的な機能が失われ、それがさらなる人口減少につながってしまう。

しかし、新たに人が住んでくれれば住民税、(家を買えば)固定資産税、消費税(税収のうち1/5は地方に入る)といった税収が見込まれる。だから世帯を増やすという課題の解決策の一つとして婚活事業を行っている。

 

しかし、私は婚活事業がそのまま世帯増につながるとは考えていない。結婚したい人と行政では目的が異なるのだ。

結婚したい人と行政で目的が合致していない

婚活をしている人って当然だけど、結婚が目的なんだよね。一方、行政の目的は結婚を起点とした定住者数増。微妙にズレてしまっている。

 

仮に自治体の事業で結婚したとしても、外に出ていくことって多いに考えられるんじゃない?

 

例えばある自治体の事業をもとに結婚した夫婦がいたとして、生活に不便さを感じたり、整った教育環境を子供に与えたいと思って引っ越すケースって考えられなくないよね?

 

多分どこの自治体も当該自治体に住んでいることを男性側の要件に挙げているけど、それは男性の希望者が多いことだけじゃなくて、女性が男性のもとに嫁ぐイメージも手伝っているんだろうなーと思う。嫁げばそこに住んでくれるだろうと。

 

いろいろ考えると、成婚数を事業の評価指標にしてはいけないと思う(しているかも分からない)し、結婚後の定住率でも取るべきなんだろうけど、そういったデータはあるのだろうか?

今度探してみようと思うけど、行政による婚活支援はここ数年で始まったものだし、数年のデータを見たところで結婚後の追跡調査としては弱い。

 

とにかく、行政は参加者を入口要件で縛ることしかできない。「結婚したら○○市に40年間住んでください」みたいに結婚したあとのことまで縛り付けることは行政にはできない。そこが問題だと思っている。

だからむしろ住環境の整備が求められると思う。

住みやすくしてほしい

要は婚活支援だけではなく生活基盤の整備もしてほしいということ。「だけではなく」というか、むしろ生活基盤の整備の方が重要。実感として生活に不便がある方がつらいもん。

スーパーがないと隣町まで買い物に行かなければならないし、病院まで遠ければもし子供になにかあったときに大変な思いをすることになる。

 

生活基盤が整備されていなければ、自分の自治体の税金を使って結婚させたものの、結婚した夫婦が外の自治体に流れていくということになりかねない。それでは税金の横流しである。

 

「住みたい」と思われるような街づくり。これが大事なのではないか。

冒頭の話に戻っちゃうけど、やっぱり1軒の居酒屋の中だけで街ってのはないよねぇ。

 

まとめ

まとめると、自治体は婚活事業をやるくらいならその分の税金も生活基盤の整備につっこんでほしい!という話。

あ!!でも婚活している人には行政主催のイベントにもいっぱい参加してほしい。行政が損するように見えるだけで、参加者としては美味しいイベントだと思う!

 

次回予告。

逃げるは恥だしコストがかかる