正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

創業支援は本人のやる気ありき

こんばんは。

今回はやりたいことがないけど起業したいという人の話をしたい。

 

この記事については分かりやすく結論から書いたりはしないということを予め断っておく。

 

私の仕事についてはこのブログでも複数回取り上げており、それらを全部読み合わせるとそれぞれに全くつながりがなく総じて述べると意味不明。今回は創業支援の話だ。

 

数か月前からある起業志望者に対して開業の支援を行っている。もちろん、飲食店というのはフェイクで、実際には別の業種である。

実は対応にほとほと困っている。

 

その希望者は当初、飲食業を営みたいという意向があったが具体的には何をしたい(例えばフレンチのお店、ラーメンのお店を開きたい)という気持ちはなかった。

まずは将来構想や事業計画を作成するよう促した。本人がどうしたいのか見えてこないと何もしようがないからだ。

 

後日提出してもらった計画を確認すると、一目ちゃんと書いてあるように見えた。ラーメン屋を開きたいと思ったらしい。しかし、よくよく見てみるといくつか問題があると感じた。

①生業としてやることを考えていない(生活に必要な所得が確保できていない)

②ラーメンを作る技術はない

③計画の実現性が欠けている(労力、施設設備、販売方法について考えがない)

書けば支援を受けられると思い「言われたから書いてきた」といった感じ。

 

これら問題点については指摘し、それらを解決する課題設定、それに対する解決策を検討する必要がある。

そこで、ラーメン屋を開くということを前提に検討していたのだが、途中から「今から技術を身に着ける気はない」「設備投資はしたくない(そのための借入などはしたくない)」といった姿勢を受け取った。

どうにも困った。やりたくないことは主張してくるが、やりたいことが分からない。

途中経過を省略すると、当初ラーメン屋をやりたいと言っていたのが、それに必要な設備や労力を説明したところ別のお店を考え始めたのだ。

 

また、一番の問題は何をするにしても調理技術を身に着ける気がないことである。どこかのお店で修業しながら学ぶといったつもりもなく、調理技術があることを示す実績もなく、もっと言うと示す気もない。

そんな状態でありながらお店は始めたい。

何をやりたいのか、その実現のためにどういう準備をするよう導けばいいか分からなくなった。

そんな中、その人はフレンチに興味を持った。話がどうも進まないこと、本人の意向が見えないことから、こちらから経営収支など参考となる事業計画案を提案することとした。

 

それがどうなったかというと、本人はその計画に納得できず終いには「私は本気なのに、なぜちゃんとした事業計画を策定してくれないのか」と言う始末。

 

ただ、ちょっと待ってほしい。

 

なぜ自営業を自らやりたいのに他人に事業計画を作ってもらいたいと思うのだろう?

自分が人生をかけて行うことを他人に委ねられるか?

そもそもこれから起業するってのにいつまで従業員気分でいるんだろう?いつまで受け身でいるんだろう?

 

今もやり取りは続いているわけだが、結論は諦めさせるか、趣味のレベルでしてもらうかの2択だろうと思う。どちらになるかは展開次第。

 

ここでは私がその人をどう導くべきだったかを考えたい。

一番大事なのは何事も本人に決めさせるというのを徹底すべきだったということである。度重なる検討(はほとんどこの記事には載せていないが)のなかで他人任せなところを増長させてしまったのではないだろうか。また、起業する者の心構えみたいなものは「きっと理解できているだろう」で進めるのではなく、こちらからはっきり教えてあげるべきだった。繰り返しになるかもしれないが、自分でやりたいことも自分で決められないようでははっきり言ってダメだ。年上でも説教しなければならなかった。

また、もっと言うと上に挙げた心構えが身についていない時点で門前払いすべきだったのかもしれない。「あなたには起業は無理です」と伝えてしまえば逆上される恐れもあるものの、本人の意向よりも適性に沿ってあげるべきだった。

 

 

例によってオチはない。