正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

「気がきく人」の習慣 感想文

こんばんは。

 

気が利くかどうかというのは学生時代には気にしなかったが(大問題)、当然社会人にもなって気を遣わずに健全に生きることはできない(死活問題)。まぁ気がきく奴だと思われておけば少なくともマイナスにはならないだろう。

 

あとね、単純にモテたいのよ。

 

ということで今回読んだのが「気がきく人」の習慣(著:上田比呂志)である。著者が料亭で育ち、三越に勤め、ディズニーで学んだ気遣いを紹介していく本だ。気が利く人の本質は相手を喜ばせることということをはじめに説明している。

最後の章には営業マン、飲み会幹事、はたまたコンビニの客として(!)の気遣いの仕方を実践編として紹介している。

 

さて、内容についてはタイトルに習慣という言葉があるからHow toかと思いきや割と心構えに近い説明も多い。だからと言って悪いわけではない。むしろ心構えで説明した方が応用は利くかなと思う。

 

この本で学んだ大事なことを一言で言うなら「事前にもてなす仕組み(しつらえ)を作ること、相手のことを聴くことが大事」ということ。

 

しつらえとはこの本の中でよく出てくる言葉であるが、和の気遣いの基本で、何もない所から相手のニーズに合わせて自在に場を変化させることを指す(のだろう)。ディズニーの事前に作り上げられる洋の仕組みとは対照的。

 

もちろん他の本、並びに一般論として、相手の立場に立って考えることが大事というのは共通しているが、この本では特にその前段階として聴くということを重視している。

 

相手の望んでいること、喜ぶことを知るためには聴くことが必要。それもただ言われた通り聴くのではなく、相手を子供だと思い、喜ばせようとすること。子供扱いだなんて言われたら怒る人もいるかもしれないから言えないが笑

それをもとにしつらえていくことが相手を喜ばせる基本形。また、必ずしも相手を喜ばせるのではなく、相手のそのまた相手を喜ばせることまで見通すべき。これはなかなか難しいと思う。

具体的に言うと、例えばおみやげは相手が喜ぶものではなく、相手が持っていく先の人たちが喜ぶものを持たせるべきということ。これは訓練が必要だと思う。

 

特に活かしたいと思ったのがディズニーの件で語られていた周りを褒めるということだ。これによりもてなしが循環していく。お客を喜ばせようとした自分の取り組みが同僚から認められるというのはさらなるもてなしの意欲につながる。身近なところで、明日職場で誰かのことを褒めようと思う。縁の下的なポジションの人に光を当てよう。

そのように相手の良い所を見つける姿勢もまた気持ちがいいものだ。うん、これは当たり前だね。

 

ただ、すべてが正しいとは思わない。何せ自分は捻くれているので、傘を貸した件は結果論じゃな~い???と思ってしまった笑

この時代、人が少なくなっており、このようなことを大事だとは思っていてもそこまで気が回らない人もいるのではないか。しかし、働くとは本書の言葉を借りるなら傍(を)楽(にする)ということなのだ。小さい気遣いから始めていけば少しずつ楽になり、その循環も大きくなると思う。

 

最後の実践編にある相手とのやり取りを記録して次に会ったときに活用するというのも有益だ。というか、読む前からやっていた。やはり一つのやり方として有効ということだろう。ちょっと自信がついた。

 

最後に、ディズニーのお客を喜ばせる仕組みって恋愛に応用できるのではないか。

楽しいストーリーを作って相手に楽しんでもらう。安全を最優先。相手の良い所、気遣いを気付いてあげて褒める。そのためには相手をよく見て聴くこと。そして、一番大事なのが笑顔で接すること。これらって異性と接するときの基本だ。

ディズニーが好きな女性って本当に多いと思うんだけど、もしかしたら背景にはこういうもてなしの仕組みが分かりやすく作られているからなのかもしれない(もちろんキャラクターが可愛いからなどの理由もあると思うが)。

 

あんまり書きすぎると良くないんだろうね。気になった方は読んでみて。