正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

ZOZOTOWN 前澤友作氏の100万円プレゼント企画についての雑感

こんばんは。

 

 富、名声、力、剛力彩芽を手に入れた男、ZOZOTOWN前澤社長、彼が年始に放った一言は人々をTwitterへ駆り立てた。「俺の財宝か?欲しけりゃくれてやる、探せ!この世の一部をそこにおいてきた!」
男達はフォロー&RTを目指し、夢を追い続ける。世は正に大拝金時代!

 

昨日の晩からZOZOTOWNの前澤社長がTwitterである企画を行っている。前澤氏のアカウントをフォローして以下のツイートをRTすれば、前澤氏個人から100名に100万円がプレゼントされるというものだ。

 

タイムラインにRTが回ってきて知ったのだが、今日はこれについて話したい。ちなみに私はフォロー&RTをした。

 

もらえたらいいなぁ。あっ税務署のみなさんウォーミングアップは止めてください!

税関係のブログの皆さんも一旦落ち着いてください!まだもらってないです!!

まぁ捕らぬ狸の皮算用なんだけど。

 

 

たくさんの人が動いている(動かされた)

この件については相当話題になっているらしく、ニュースサイトでも報じられているほどだ。RT数は日本で最大となるようだ。

headlines.yahoo.co.jp

この記事では75万人から120万人のフォロワーに増えたと表記されているが、私が今この記事を書いている時点で320万人を超えている。Money is power.

これまた執筆時点での話だが、RT数ともともとの75万を足すとおおよそ前澤氏のフォロワー数になる。

 

当然フォロー&RTがされればされるほど、当選確率が低くなる。実際相当期待値は低いわけだが、それでも2~3回クリックする5秒で完了するのだからやった方が得ということになる。

今計算してみたら35円なんだけど、5秒で35円ならやる人が多いのも分かる。

 

最近どこかで日本人が群がる事例があったような気がしていたけど、PayPayだよなぁ。

dramadmara.hatenablog.com

今回も経済効果が期待される。

この100万円はタンス預金なんてことにはならないと思う。大体の人は預金の残高が昨年の同時期とそんなに変わらない=余裕があると使ってしまうのだから。確実に消費は刺激される。

前澤氏が1人で1億円を使い切るより100人に分けて使ってもらった方が消費のスピードは速いだろうし。こういうのを見るとバラマキ政策も悪とは言い切れないよなぁ。

 

Twitter上での反応

この件については意見がおおよそ2つに分かれる。

①お金が欲しいから乗っかる

②もらうなんて恥

という2つだ。大体の人がこの2つに分かれてそれぞれの立場から意見をTwitterで言っている。と、同時にどちらに属するかによってFF内での選別(こいつはこういう乞食だったのか……と思われるなど)も行われている。こわ……。

 

例えば「給与以外でお金を稼ぐことは悪」という風潮が日本にはあるけど、その一方で日本で最もRTされた呟きがお金をプレゼントする企画だというのは皮肉にも感じた。

いや、むしろそのようなお金に関する認識が風化してきたということなのかもしれない。だとしたら良いことだ(多分違うと思う)。

 

この呟きの真骨頂はリプ欄にある。フォロー&RTした人たちが一斉に「自分が100万円をどのように使うか」について前澤氏にリプライを飛ばしている。こわ……。

これは果たして夢なのかお金欲しさの弁明なのかは私には分からないが、前澤氏はこれらを「夢」として解釈している(下のツイートを参照)。

まぁ夢と解釈しようがお金欲しさと解釈しようが、ここで「みんなやっぱりお金が欲しいんだねw」みたいなことを言える人はいない。

 

ところで、ここで夢とやらを語りリプを飛ばしている人たちは当選しなかった場合にちゃんと恨み言を言わずに前澤氏をフォローし続けるのだろうか。その経過を見守る……ほど時間もないが気になるところではある。

 

ちなみにこれ、呟きの中に抽選って言葉はないよね。だからこそ参加した人みんなが自分の夢(?)を語っているんだろう。

逆に言うと「抽選じゃない」とも言っていないので、むしろ抽選でやってくれた方が面白いのかもしれない。これで抽選で当選者を決めたら、「夢なんて運の前では勝てない」ということになる。

 

これは完全に独り言なんだけど、みんな発想が逆な気がする。

「お金があったら○○します」って態度でいて夢が叶うようには思えないんだよなぁ。だから、ここで挙げられているものの多くは単なる欲望なんじゃないかって思っちゃう。

 

広告業界の危機では?

この件ではっきりしたのはTwitterにも課金できるということ。しかも半端なプロモーションなんかよりも、個人がお金をプレゼントする方がよっぽど有効だということが示されてしまった(もちろん個人の認知度にも影響は受けている)。

 

我々は廃課金の力をざまざまと見せつけられているのだ。Money is power.

②のもらうなんて恥と思う人はスマホゲーで無課金勢が廃課金勢に文句を言うようなものなのかもしれない(違う)。

 

これって前澤氏からすればお金を払う対象が広告店から個々のアカウントになっただけなんだよね。これ広告業の人はかなり焦るんじゃないかな。力を持つ大口のお客さんの場合は自分でお金配る方がよっぽど効果があるってのが分かったんだから。

 

さらに面白いのが後追いするアカウントが多いこと。「前澤氏がやったのを見て、私もやります!」というように、同じテーマで企画を立てるのを見るのはもはや大喜利を見ている感覚に近い。Money is power(しつこい).金の力を気付かせたのだ。

 

これってなおさら広告業界的には不安なんじゃないかな。真似する人みんなの総額が異なる。1億円以外の様々な金額でサンプルが得られることで、広告店に任すか自分でお金を配るかの判断する境界線がはっきりしそう。

 

費用対効果

ところでこの企画、終わった後に残るフォロワーはどれくらいだろう。1億円を投じる価値はあったのか。ちょっと費用対効果を考えてみる。費用を1億円、効果をフォロワー数とする。

 

この企画中に増えた人たちのフォロワー離脱率を50%と考えると、

1億円÷250万人÷0.5=80円/人(執筆時点での数字を丸めて概算)

つまりフォロワー1人を獲得するに当たり80円しかかかっていない。なんなら9割離脱しても400円/人だ。お得すぎる。これがスケールメリットってやつなのかな。

 

最後に私見

ところでなんで自社製品の優待券とかにしなかっただんろう。私だったらもっと自社の製品を知ってもらいたい。理由としてはリーチする層が減るというのと、単純にフォロワーを増やしたかったんだと想像する。行動経済学的にもフォロワー数が多い方が発言の信憑性向上に優位に働くと考えられるし、それを狙っているのではないか。

これから何か大きな発言をするのではないか……というのはさすがに私の妄想だ。

 

この企画でどこまでフォロワー数が伸ばせるのか、後は見守りたいと思う。