正しい年の取り方

人生に迷うアラサー男が年相応になるまでの雑記

花金の吉野家で未来の自分の可能性を見出した話

こんばんは。

 

今日は仕事を終えるのが遅かった。

お腹が空いていたが自炊する元気がなかったため、帰り道にあった吉野家に向かうことにした。

 

www.yoshinoya.com

 

入店するといつもの「いらっしゃいませ」の声がした。いつもはカウンターなのだが、微妙な間隔で埋まっていたのでテーブル席に座った。

席に座ろうとしたとき、一瞬だけ他の客のジロリとした視線を感じた。これが、これこそが吉野家の雰囲気。照明の微妙な明るさも相まって爽やかさが全くないこの感じ。

 

伝わらない方もいると思うので、昔の有名なコピペを貼っておきたい。

 

昨日、近所の吉野家行ったんです。吉野家
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、150円引き、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、150円引き如きで普段来てない吉野家に来てんじゃねーよ、ボケが。
150円だよ、150円。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人で吉野家か。おめでてーな。
よーしパパ特盛頼んじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、150円やるからその席空けろと。
吉野家ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
Uの字テーブルの向かいに座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、大盛つゆだくで、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、つゆだくなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、つゆだくで、だ。
お前は本当につゆだくを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい
お前、つゆだくって言いたいだけちゃうんかと。
吉野家通の俺から言わせてもらえば今、吉野家通の間での最新流行はやっぱり、
ねぎだく、これだね。
大盛りねぎだくギョク。これが通の頼み方。
ねぎだくってのはねぎが多めに入ってる。そん代わり肉が少なめ。これ。
で、それに大盛りギョク(玉子)。これ最強。
しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前らド素人は、牛鮭定食でも食ってなさいってこった。

https://dic.nicovideo.jp/a/%E5%90%89%E9%87%8E%E5%AE%B6%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%9A より引用

 

別に私はこういった思想を持って吉野家に通っているわけではないのであしからず。

 

「注文がお決まりになりましたら」という店員さんのいつもの決まり文句。

 

今日に限っては来る前から注文が決まっていた。

牛皿麦とろ御膳だ。

https://www.yoshinoya.com/menu/set/mugitoro_gyusara_tei/

 

ちなみに定食は15時~23時までご飯のおかわりが可能となっている(この御膳も)。最近知ったサービスだけど、いつからやっていたんだろう?

 

「少々お待ちください」と言い残すと店員さんは厨房へと戻った。

 

待っている間にTwitterを見ているとプレミアムフライデーという言葉を目にし、気が付いた。

 

今日は金曜日だ。

 

プレミアムフライデーはもはや古臭い言葉になってしまった。そんな死語をぼんやり眺めていると、ふと「このままでいいのか」という不安が腹の底から湧いてきた。

花金の夜、仕事終わり。一人で吉野家に入って何度も見たメニュー表を見て、いつかしたような注文を何度もして口に放り込む。これは果たして子供の頃思い描いていた大人像なのだろうか、正しい年の取り方なのだろうか。

 

そんなことを考え耽っても御膳は届かない。まだかなーと思っていたところにあるお客さんが来店した。

「いらっしゃいませ」とさっきも聞いたいつもの声。

やってきたのは細身で髪が脂っぽく、無精ひげを汚く生やし、肌色も悪い、一言で言ってしまえば不潔な男だった。恐らく30代後半だけど40にはなっていない。

 

「注文がお決まりになりましたら」という店員さんの決まり文句なしに注文を終えていた。常連なのだろうか?牛丼を頼んでいた。

 

なんとなく、なんとなくだが、彼と自分を重ねてしまった。

 

私も忙しいときは身なりに気を付けなくなってしまうし、牛丼屋にも来る。

例えばその忙しさが続いて、いや、忙しくない時にも身なりに気を使わなくなって、いつの間にか吉野家にしか行かないようになって、常連として店員さんに覚えられて。花金の夜に一緒に過ごす人もいない。

 

今の自分の延長線上に不潔な彼が待っているのではないだろうか。

そんな自分を想像したら寒気がした。間違いなくクーラーのせいではない。

 

そんな考え事をしていたら牛皿麦とろ御膳が届いた。私は寒気をかき消すために長芋とオクラを麦飯の上に乗せてかっ喰らった。

 

ふと彼を見やると牛丼をかっ喰らっていた。その挙動は見れば見るほど私と似ている。

嫌な気持ちになってしまった。

 

しばらくあの吉野家にはいかないでおこう。

 

身なりを整えるという当たり前のことをやろう。あと、新しいお店を開拓するみたいなチャレンジ精神は持ち続けよう。

上の彼の様子からだけでは読み取れないんだけど、現状維持ばかりをしていると彼のようになってしまうんだろうと思う。なんとなくね。

 

とりあえず明日はすき家かな。